『東京リベンジャーズ』最終回の意味がわからない、最後がひどい等、炎上の理由

タイムリープとヤンキーものを組み合わせた異色設定の大人気漫画『東京リベンジャーズ』が、2022年11月16日の週刊少年マガジン51号で最終回を迎えました。単行本にして全31巻です。

その最終回は色んな意味で多くの読者にとって衝撃でした。SNSでは「意味がわからない」「最終章がつまらない」「最後がひどい」など、最終回に疑問を抱くファンが多く、炎上しました。

最終回に納得ができない一部のファンの間では打ち切りではないかとの憶測も飛び交うほどです。もちろん最終回の肯定派も多数存在します。まさに賛否両論の最終回。なぜこれほどまでに物議を醸したのか。この記事では最終回の炎上理由を解説します。

※人によっては、ネタバレあります。

東京リベンジャーズ 最終回の意味がわからない…炎上理由

『東京リベンジャーズ』の最終回に対する反応は、炎上するほどの賛否両論を引き起こしました。SNSでは多くのファンが物語の終わり方について、混乱や不満をあらわにしていました。

アニメ化、実写映画化を果たした大人気漫画の最終回が、これほどまでに議論を呼んだのは何が理由だったのでしょう。どんな最終回だったのでしょうか。

東京リベンジャーズの最終回はどうなったのか

『東京リベンジャーズ』の最終章の見せ場は、マイキー率いる関東卍會と、タケミっち率いる二代目東京卍會の抗争です。すべての役者が揃い、文字通りの最終決戦です。両者激闘の末、ついにタケミっちはマイキーとのタイマンまで、たどり着きます。「黒い衝動」があふれ出し暴れるマイキー相手にボコボコになりながらも踏ん張り続けるタケミっち。

戦いの最中にマイキーから、もう一人のタイムリーパーの存在を明かされ、「黒い衝動」の謎を知らされます。奮闘の末、タケミっちは日本刀で刺され恐らく命を落とします。そして、本当に最後のタイムリープが起きます。タイムリープした先は、なんとタケミっち小学一年生。最初にタイムリープした先は中学二年でしたがそれよりもずっと昔に戻ったのです。

マイキーの「黒い衝動」の謎を知り、それを解決できる時代にタイムリープしたタケミっち。しかも何故かマイキーと一緒に。もはや解決できないわけがない。そして、みんなが幸せになった世界線をテンポよく語るエピローグ。タケミっちと日向の幸せな場面で『東京リベンジャーズ』は完結します。

東京リベンジャーズの最終章がつまらないと言われる3つのポイント

『東京リベンジャーズ』の最終章は多くのファンにとって、予想外の展開となりました。特に以下の3つのポイントが、最終章に対する不満の主な原因となっています。

ラストが急展開すぎる

『東京リベンジャーズ』の最終章は、多くの読者がその展開の早さに驚いてしまったようです。特に物語のラスト数話にわたって展開されたシーンでは、以前の章と比較して物語が急ピッチで進行していきました。回想シーンを多用し、一気に謎が解明されていきました。

これにより、キャラクター間の葛藤や内面の変化、重要な出来事に対する詳細な描写が犠牲になったと感じる読者も少なくありませんでした。具体的には、物語の終盤においてキャラクターたちの心情や関係性の変化が十分に語られず、その結果、感情的な盛り上がりやドラマの深さが失われてしまったという指摘が多く見られます。また、緊張感あふれるシーンや決定的な対決があまりにも早く解決に至り、物語のクライマックスとしての満足度が低下してしまったという意見も散見されました。

このように、急展開となったラストは、ファンにとって予期せぬ形で物語が終結し、多くの疑問や未解決の感情を残す結果となりました。それが『東京リベンジャーズ』の最終章に対する批判の一つとなっているのです。

未回収のまま終わってしまった伏線

『東京リベンジャーズ』には、ファンの間で熱く議論され、物語の重要な鍵を握ると思われた伏線がいくつか存在しました。これらの未回収の伏線は、読者にとって物語の深みを感じさせる重要な要素であり、その解決を待ち望んでいたファンも多かったはずです。具体的には、以下のようなポイントがSNSなどで、上がっていました。

・千堂敦の意味深な発言
第2巻第8話でタケミチに言った「オマエが過去に戻って助けたいのは”アイツ”か」という発言の意味。

・稀咲のタイムリープに関する伏線
第21巻第181話で、稀咲がタケミチに対して「オマエ、タイムリープしてたんだな」と発言したことへの詳細な説明。

・稀咲の語られなかった言葉
第21巻第184話でトラックに跳ねられる前の「俺は…」という発言の続き。

・マイキーのタトゥーの理由
第22巻第194話でイザナのタトゥーを首に入れた理由。

・監視していた男性の正体
第23巻第201話で、梵天のマイキーを探すタケミチを監視する男性の正体。

・タケミチのタイムリープ能力
第23巻第204話でのマイキーと握手して10年前に戻れた理由やマイキーがトリガーになった理由。

・稀咲の墓前での半間の発言
第23巻の番外編で半間が稀咲の墓の前で呟いた「語り明かそうか、死神と道化」の意味。

・佐野真一郎のタイムリープ
第31巻第271/272話での佐野真一郎がトリガー無しでタイムリープできた理由。

これらの未回収の伏線は、物語に大きな影響を及ぼす可能性を秘めていたため、その解明を期待していた読者は、最終回を迎えてもその答えが得られなかったことに対して不満を感じてしまったようです。

たとえば、タイムリープの発動メカニズムや未来予知に関しては、物語全体を通じて中心的なテーマでありながら、最終的には明確な説明がなされずに終わりました。また、稀咲に関わる伏線も同様で、彼の最後の言葉の背後にある真意や動機が十分に解明されないまま終わってしまいました。

これにより、物語全体の理解を深めることができる機会が失われ、物語の魅力を十分に味わうことができなかったという声も多く聞かれます。

しかし、これらをすべて誰にでも分かるように、きちんと説明する物語は、果たして面白いのか…というようにも感じてしまいます。

もう一度読み返してみれば、これら未回収の伏線と言われている内容にも、以下のような意味を見つける事ができるでしょう。

確かにそれぞれが意味深で思わせぶりな場面や台詞ですが、かなりきちんと筋は通っているように思います。

今までの出来事がすべてなかった事に…

『東京リベンジャーズ』の最終回は、それまでの物語で築き上げられた出来事やキャラクター間の関係性を、あたかも無かったことにするような展開を迎えました。これは、特に物語のキャラクターたちの成長や葛藤、そして彼らの間に生まれた絆を重要視してきたファンにとって、非常に不満の残る結果となったのです。

例えば、タケミチやマイキーをはじめとする主要なキャラクターたちは、物語を通じてさまざまな困難や挑戦に直面し、それを乗り越えることで成長し、より深い絆を築いてきました。しかし、最終回で小学１年生にタイムリープしたことによってこれらの出来事がすべてリセットされ、まるでそれまでの物語がなかったかのように扱われてしまったのです。

このような展開は、ファンがこれまで感じてきた物語への感情的な投資を無に帰すものとして受け止められました。物語の最終章において、キャラクターたちが直面してきた困難や苦悩、そしてその中で築かれた関係性が、たった一つの出来事によって消し去られてしまうことは、物語に対する感情的な没入を妨げる要因となり、物語の魅力を大きく損なう結果となりました。

東京リベンジャーズは打ち切りなのか

最終回を読み、衝撃を受けた一部のファンからは「打ち切りではないか」という憶測が浮上しました。これは、物語の終盤が急展開を迎え、数多くの未回収の伏線が残されたことに起因しています。しかしながら、実際にはこの作品が打ち切りになったわけではありません。

作者である和久井健先生は、複数のインタビューで終盤の展開について言及しており、その中で最終回の内容が当初から計画されていたことを明らかにしています。これにより、作品の終わり方は、編集部による打ち切りの結果ではなく、あくまで作者自身の意図に基づいていたことが判明しました。

アニメ化、実写映画化のシリーズ展開中の大人気漫画が打ち切りになるなんて事は、通常はないでしょう。

東京リベンジャーズ、最終回の意味がわからない…ネタバレ

『東京リベンジャーズ』の最終回に至るまでの展開は、多くの読者にとって謎や疑問を残すものでした。最終回の意味がわからないという声が多いのにもうなずけます。ここでは黒幕とは誰だったのか、最終回で仲間たちはどうなたのかなどを解説します。

東京リベンジャーズ最終回、黒幕は？

最終章では、物語の根本にいた黒幕がついに明らかになりました。悪意があるわけではないので、黒幕と呼ぶのは違うのですが、その人物は佐野真一郎です。彼はマイキーの兄という重要な位置づけです。真一郎の存在は、物語の転換点として非常に重要な役割を果たしていました。

真一郎は、マイキーに潜在的な影響を与え続ける「黒い衝動」の元凶であり、物語の進行において重要な役割を担っていました。彼の行動は、タイムリープ能力や物語全体の展開に密接に関連しており、多くの謎と疑問の核心に位置しています。

最終章で、真一郎がタイムリープ能力をどのように手に入れ、その力をどのように利用してきたのかが詳細に描かれました。さらに、彼の行動がマイキー、春千夜たちに与えた影響や、物語終盤における彼の最終的な目的が明らかにされたことで、読者の間でさまざまな感情が引き起こされました。

真一郎の存在と彼の行動は、この物語において重要な意味を持ち、最終回の核心部分を成す要素であったと言えます。彼の過去が明らかになったことで、物語における多くの疑問が解消され、同時に新たな議論の余地が生じました。

最終回でマイキーはどうなった？

最終回のハッピーエンドの世界線において、マイキー（佐野万次郎）は、他の世界線と同じく、仲間を集め、東京卍會を立ち上げます。今までと似たストーリーを歩みますが、仲間を失う事も闇に落ちることもなく、大人へと成長していきます。この世界線でマイキーはオートレーサーという全く新しいキャリアを選択します。これは、今回の彼の人生には「黒い衝動」という呪いが存在しない事を意味しています。

最終回での稀咲鉄太（きさきてった）は？

最終回で稀咲鉄太は九井一（ココ）と共に「TK＆KOグループ」を経営している様子が描かれています。物語の中で長らく敵対的な役割を演じてきた稀咲ですが、最終回においては彼の人生が大きく変貌していることが示唆されています。彼とココのビジネスパートナーシップは、彼らが新たな道を歩み、過去の暴力的な生活から一線を画していることを象徴しています。物語中で描かれた彼の複雑なキャラクターや過去の行動に対する反省が、新しい人生への転換点となったと考えられます。

最終回でドラケンはどうなった？

ドラケンこと龍宮寺堅は、マイキーのオートレースチーム「トップ・オブ・マンジ」でメカニックとして活躍している姿が描かれています。これまでのドラケンは、東京卍會の副総長として不良たちを率いてきた過去がありますが、物語の終わりにおいては、彼のキャラクターが一新されたような印象を与えます。また、彼とエマの関係に関しても、彼らの間に子供がいる可能性を示唆するような描写があり、ドラケンの人生における新しい章が始まったことが示されています。

最終回、赤音は？

物語終盤では、乾赤音に関する直接的な描写はありません。しかし、彼女の弟である乾青宗（イヌピー）の顔に火傷がないことから、赤音の運命も良い方向に変わったことが示唆されています。タケミチとマイキーの最終的なタイムリープが、赤音を悲劇的な火事から救い出した可能性が高いと考えられます。この結果、赤音は重大な火傷を負うことなく、平穏な生活を送っている可能性があります。これは、タイムリープが物語中で重要な役割を果たし、多くのキャラクターの運命を好転させたことの象徴的な例と言えるでしょう。

他のメンバーは？

「東京リベンジャーズ」最終回では、物語の中心となったキャラクターたちがそれぞれの道を歩み始めています。たとえば、松野千冬はペットショップ「XJランド」の社長として新たな人生をスタートさせており、羽宮一虎と場地圭介が店員として彼を支えています。また、橘直人はオカルト雑誌の記者に転身し、彼の新たなキャリアが描かれています。

これらのキャラクターたちの人生には、物語中で描かれた試練や困難を乗り越えた結果としての成長が感じられます。彼らの未来は希望に満ちており、物語の終わりには彼らのそれぞれの道への進む姿が描かれています。それぞれのキャラクターが選んだ道は、彼らの過去の経験や成長を反映したものであり、物語の結末に彼らの未来に対する希望を感じさせるものとなっています。

最終回をどう受け止めるべきか

「東京リベンジャーズ」の最終回に対する受け止め方は、読者によって大きく異なります。一部の読者は、物語の急展開や未回収の伏線に対する不満を抱えています。彼らは、もっと深い解決やキャラクターの運命に対する詳細な描写を望んでいた可能性があります。

一方で、多くのファンはキャラクターたちがそれぞれの幸せな未来を手に入れたことに満足しています。この作品の魅力の一つは、キャラクターたちの成長と変化にあるため、彼らが新しい人生を歩み始める様子は感動的であったと感じるファンも多いでしょう。

小学生時代にタイムリープした事に対し、意味が分からないという声も多々あるようですが、私はそうは思いません。マイキーから、真一郎の過去を聞いたタケミっちは、真一郎をも救いたいと考えたのではないでしょうか。当然、マイキーもです。ナオトの考えるタイムリープの条件としては十分で、その根本のできごとの時代にタイムリープするのも今までの流れと合っています。

今までの壮絶なドラマがなかった事になるのは少し寂しいですが、「ヒナを救う」から始まり、「みんなを救う」という信念を持ったヒーロータケミっちの目的は無事達成できました。半端ないハッピーエンドですが、壮絶な人生を歩んだ少年たちが最後に幸せに笑い合えている姿を見れたことに、ほっとします。

小学生のマイキーとタケミっちが興奮して走り出すシーンに泣きました。私にとっては素敵なエンディングです。

今後に関しては、公式からの発表を待つしかありませんが、この物語の世界観を掘り下げたスピンオフや続編の可能性もあります。作者が新たな物語を紡ぐか、もしくは既存のキャラクターに焦点を当てた作品が登場するかもしれません。

最終的には、物語をどのように受け止めるかは個々の読者の解釈に委ねられますが、それぞれの見方によって異なる感動や教訓を得ることができるのが、物語の素晴らしい点です。この作品が終わりを迎えたとしても、その世界とキャラクターたちが生み出した影響は、今後も多くの人々の心に残り続けることでしょう。

まとめ：東京リベンジャーズ最終回、意味がわからない、ひどいと言われる炎上理由

「東京リベンジャーズ」の最終回について、多くのファンが疑問や不満を抱えています。本記事では、これらの疑問点に対する解析と考察を行いました。以下は、主要なポイントをまとめた箇条書きです。

「東京リベンジャーズ」の最終回は、読者一人一人が独自の解釈を持つことができる物語です。今回の分析が、あなた自身の理解を深め、この作品への愛着をさらに強める手助けになれば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。