衝撃の最終話を見届けてほしいオススメ作!〜私が『進撃の巨人』と過ごした10年間〜

女型の巨人のイメージ
イメージ:漫画ダイバーズ作成

先日11月4日に、アニメ『進撃の巨人』最終話が放送されました。2013年からアニメの放送が開始して、実に10年をかけての完結となりました。放送直後にはX(旧Twitter)のトレンドのトップ10のうち上位9つを『進撃の巨人』関連のワードが占めるなど、プチ社会現象を巻き起こしました。

最終回のクオリティについては予想を遥かに超える素晴らしさで、リアルタイムで視聴した私も何度も涙を流しました。

しかしながら、私は実は連載開始当初からずっと『進撃の巨人』を追っていたわけではなく、アニメのファーストシーズンが放送終了した後、『進撃の巨人』から離れてしまっていた時期がありました。そのため、私の他にも『進撃の巨人』からドロップアウトしてしまった人は少なくないのではないか? と思っています。

今回は、「進撃の漫画は最初の方だけ読んだ」「進撃のアニメはSeason 1でドロップアウトしちゃった」という方に是非「『進撃の巨人』と再会してほしい!」という思いを込めて、僭越ながら私の「進撃」追っかけ日記と共に『進撃の巨人』の魅力をご紹介していきたいと思います。

目次

衝撃の最終話から思い返す『進撃の巨人』と過ごした10年間

『進撃の巨人』は、講談社の『別冊少年マガジン』2009年10月号から2021年5月号にかけて全139話連載されました。ちなみに『進撃の巨人』は『別冊少年マガジン』刊行と共に連載が始まった作品です。

単行本は全34巻です。最終巻は2021年6月9日に発売されました。しかしなんと、近日完全受注生産制で発売される『進撃の巨人 画集 FLY』に、『進撃の巨人 第35巻』が特典としてついてくるそうです! 第35巻には、今回のために描き下ろされた短編や、アニメ最終話のために描かれたネームなどが収録されるようです。価格は22,000円とやや高いですが、非常に気になる内容ですね。

作者は諫山創先生です。諫山先生の故郷である大分県日田市には、主人公であるエレン、ミカサ、アルミンが壁を見上げている像や、リヴァイ兵士長の戦闘シーンの像、原稿展示や諫山先生の作業場再現エリアを楽しめる『進撃の巨人 in HITA ミュージアム』などがあります。現在は500円で入場することができますが、2023年8月以前はなんと無料で公開されていました。私も実際に行ってきたのですが、あれだけ充実した展示を無料で見ることができたのはむしろ申し訳なく感じるほどでした。500円でも安すぎる……!!

映像・音楽のかっこよさに夢中になった2013年、紅白出場も

私が『進撃の巨人』と出会ったのは中学生のときです。初めて見たのは漫画ではなくアニメでした。

アニメのSeason 1が放送されていた2013年当時、『進撃の巨人』は社会現象と化していました。「人間が巨人に食べられる」というセンセーショナルな画面に思わず後ずさりしそうになるものの、革新的なアクション描写と、オーケストラが奏でる壮大な主題歌と挿入歌、そしてワクワクさせるストーリーに多くの人が夢中になりました。

コンビニには『進撃の巨人』とのコラボグッズがたくさん並び、『進撃の巨人』のキャラクターが表紙を飾った雑誌は数日で完売になるということもありました。作者の諫山先生が「20代の若さで大ヒットを生み出している」と新聞に取り上げられていたのも記憶しています。2013年の紅白歌合戦では、Linked HorizonのRevoさんが総勢100人以上のパフォーマンスと共に『紅蓮の弓矢』を披露されました。

個人的には、『進撃の巨人』に大ハマりしていた私が『紅蓮の弓矢』を家のピアノで練習していると、宅配のお兄さんから「今の『紅蓮の弓矢』ですよね」と話しかけられることもありました。

当時はただ、『進撃の巨人』で描かれる「かっこよさ」にワクワクしていました。

まさかあんな展開になって、あんな結末を迎えることになるとは、当時の私は全く想像していませんでした……

『進撃の巨人』に再度ハマった2021年——主題歌の衝撃、進撃の本当のテーマ

そしてアニメのSeason 2、Season 3が放送されている間、私はお恥ずかしながら『進撃の巨人』から離れてしまっていました。

時折「『進撃』がすごい展開になっている」という噂が聞こえてきては、「でも単行本の冊数は多いしな……」などと自分に言い訳をして敬遠してしまっていました。

2021年の春頃、友達の影響で「最近の『進撃』はどうなっているのだろう」と気になり、Season 2、Seasoon 3の総集編を活用しつつ履修した後にThe Final Seasonを見始めました。

原作の内容を全く知らずに見始めた私は、The Final Seasonのオープニングテーマ『僕の戦争』を聴いた瞬間に衝撃を受けました。

今までのように聴き手を勇ましく鼓舞するような曲ではなく、悪夢が繰り返されるようなメロディ。曲と共に流れる映像には、エレンやミカサやアルミンら馴染みのキャラクターは1人も出てきません。名前も顔もない軍隊の行進や、無数の鳥が空から落ちるさま、大規模な爆撃といった惨禍がおぞましい七色に染められて淡々と流れるのです。最初に観たときは「違う作品を再生してしまった」と勘違いしたほどでした。

この『僕の戦争』から始まる怒涛の展開を目の当たりにして、私は『進撃の巨人』が2013年に大ブームを生んだ「かっこよさ」だけの作品ではなく、ここから描かれる物語こそが本質なのだと諒解しました。

それから私は同年9月の最終巻発売に向けて原作単行本を読み始めました。

衝撃の最終話から感じる、世界の悲惨な戦いは終わるのか、「自由」とは何か

自由を誰よりもまっすぐに求め続けたエレンが最後に出した答えは、とても極端なものでした。そして、あれだけ思い切った答えを出してもなお人類全員が納得のいく「自由」が得られないという事実に空しさすら覚えます。

『進撃の巨人』で描かれる、「自由」を奪い合う戦争の悲惨さは、読者が望むように全てが綺麗に解決してくれません。しかし、辛く不安の多い結末だからこそ響いてくるものがあります。

奇しくもアニメのThe Final Seasonの終盤が放送された頃は、世界各国の悲惨な戦いの様子が連日報道されていました。そんな中『進撃の巨人』を読んで考えさせられることも多かったです。

きっと『進撃の巨人』から受け取るメッセージは、読み手によってさまざまだと思います。ネタバレは控えますので、ぜひ漫画を手に取ってみてほしいです。

最終回まで駆け抜けた日々

そんなわけであっという間に『進撃の巨人』を読破し、『進撃の巨人』は私の人生においてとても大切な作品になりました。2022年1月から4月に放送されたThe Final Season Part 2、2023年3月に放送されたThe Final Season 完結編前半を視聴して、最終回への期待はギリギリのところまで高まりました。

そして先日11月4日に迎えた完結編後半。85分間正座で見た作品は後にも先にもないと思います。完結編後半を見た感想は尽きないですが、その中でもお伝えしたいのは「原作を読んでいて良かった」ということです。

原作の最終回とアニメの最終回を比べると、アニメの方に諫山先生によるセリフやシーンの追加が見られます。最終回以前のアニメ各話でもそうでしたが、諫山先生が連載当時に表現しきれなかった部分や「至らなかった」と感じていらっしゃる部分がアニメの脚本の制作時に反映、改善されるということは何度かありました。

そして最終回では特に、諫山先生の思いが感じられてとても良かったことが理由です。私の場合は原作漫画を先に読んでからアニメに臨みましたが、アニメを観た後に漫画を読むのも良いと思います。

ぜひ一度、『進撃の巨人』の単行本を読んでみてほしいです。

まとめ:衝撃の最終話を見届けてほしいオススメ作!〜私が『進撃の巨人』と過ごした10年間〜

今回は、先日アニメが完結したことで話題の『進撃の巨人』についてご紹介してきました。

2013年の「進撃」ブーム以降、「進撃」から離れてしまった方も少なくないのではないかと思います。

「『進撃』を見ないなんて人生損してる!!」……という言い方はあまり好きではないのですが、『進撃の巨人』は絶対「見て良かった」と思える作品です。人生の伴侶にもなりうる作品だと思います。

気になった方はぜひ、単行本をお手に取ってみてくださいね。

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